事業案内

特別養護老人ホーム
淡路ふくろうの郷

暮らしの4本柱

働く

ふくろう工房

「ふくろう工房」は手仕事を楽しむスペースです。「工房」をベースにしながら、ユニットのリビングも作業に使われます。
ほとんどの方が、多様な手仕事の技術を持っておられます。ふくろう工房では、「ちぎり絵屏風」「マット」「フラワー」「手芸」「梅干つくり」などを楽しまれます。
売り上げは、お給料として入居者にお渡ししています。
ふくろう工房は、文化の発祥地。共同して(コミュニティ)、文化的な(カルチャー)ものを、創造(クリエィティビティ)する場でもあります。

  • 作業風景

  • 給料

  • 作品

学ぶ

ふくろう大学

学びの場として「ふくろう大学」があります。
現在、「書道」、「料理」、「絵手紙」、「演劇」が開講中で、新たな講座も増やしていきたいと考えています。人は、生涯を通じて発達していくといわれています。いつまでも学び続けたいです。
ふくろうの郷には、学校教育を受ける機会を奪われ、小学部中退や、中学部に進めなかった方、中学部で中退された方がおられました。戦争や貧困の上に法制度的に義務教育の対象から排除されていたのです。
ふくろうの郷にとって、「ふくろう大学」は大切な学びの場です。入居者の希望に沿って講座への充実をすすめます。中川原地域公民館の講座との連携も大切にしていきたいです。
なお、講義は、写真や絵を使い、難聴者のためには要約筆記、盲ろう者には触手話で支えます。

ふくろう農園

農作業を通じて食などを学びます。 「トマト」「えんどう豆」「おくら」「なす」「ピーマン」「しそ」などを育てています。 農業一筋でがんばってこられた車椅子の方は、見ているだけでは我慢が出来ずに、車椅子から降りて、はいつくばって「草取り」をされました。入居者には若い頃に農業を経験された方が多く、その経験と知恵を再び発揮していただいています。

ふくろう農園では、淡路聴力障害者協会や手話サークルの皆さんや地域の方々のご協力を頂きながら、入居者と一緒に作業しています。

遊ぶ

自治会の施設生活作り

「まなび、はたらき、そして、あそぶ」そんな暮らし入居者の皆さんと創っていきたいです。
自治会の役員からの提案の「遊」、ユニットごとに特色のある「遊」、個人の「遊」など、いろんな形で進められています。
地域の小・中学校の「運動会」や「授業参観・交流会」、「聴覚障害者協会」や「難聴者協会」「盲ろう者友の会」「手話サークル」「通訳研究会」などの団体の行事に参加することも楽しみなひと時です。
人生のほとんどを精神病院に隔離された方や、未就学の方などは、「遊体験」を通じて人生を膨らませておられます。

買物、喫茶、美容院、ふるさと帰省などの外出も、希望にそえるよう、職員やボランティアの皆さんも支えています。
また、地元団体の行事に参加して皆と一緒に楽しんで頂けるようサポートしています。

ふくろう喫茶

月に1度開くふくろう喫茶の日には、入居者がウエイター、ウエイトレスになって賑わいを見せています。

寛ぐ

誰にも干渉されることのない、「自分の居場所」が確保されることは、一人ひとりが、個人として尊重され、尊厳あるくらしを築いていくための基本条件です。
淡路ふくろうの郷は、長期・短期70室が、1ユニット10室の全室個室です。
ご夫婦で入居を希望される方のために、ユニットごとに夫婦部屋を一組づつ用意しています。夫婦といえども独立した人格ですから、二部屋が確保され、それぞれ内ドアでつながる設計です。また、和室を希望される方のために畳のお部屋も用意しています。
入居された方は、それまで使っていた愛着深い家具、調度品などを持ち込み、個性にあふれ、また、これまでの人生がうかがえる部屋にされます。
中には、持ち込まれた荷物が「衣類みかん箱一個」という方も。職員や入居の仲間などからテレビ・タンス・和風ベッドなどをもらったり、衣類を購入されて、部屋作りをされています。
部屋の鍵は個人で管理していただきますが、事情によっては施設が鍵を預かります。
すべての部屋には、ファックスや電話の設置が可能な配線をしています。
そして、入居者の意見が反映される暮らし作りをめざして、入居者による入居者のための「自治会」活動も盛んに行われています。

6ヶ所の浴室の内、「個浴」を3ヶ所設けました。夫婦で利用される方もおられます。
浴室も、「ほっと」するくつろぎの場ですね。
3ヶ所の「個浴」は、ご希望に応じて週2回以上利用できます。
大浴室や機械浴の利用は週2回以上です。1・2階の大浴室は坪庭(庭園)付き、かけ流し式の旅館温泉風にアレンジしました。

食事は、楽しいひと時でありたいですね。
ふくろうの郷は直営方式です。それは、調理場の職員と入居者が共に「文化としての食生活」の創造を目指しているからです。
ごはんは、ユニットごとに炊きます。
食材は、安心・安全を優先し、地元の農家グループからの野菜や米の契約購入を大切にしています。材料だけを厨房で準備して、ユニットのキッチンで、「巻きすし」「ぎょうざ」「お好み焼き」をみんなで創って楽しむ取り組みも、皆さんの待ち遠しい楽しみごとのひとつです。
「ソフト食」の提供にも力を入れています。これは、飲み込むことが難しくなってしまった方や、胃ろうを増設され、食べることができない状態の方への、再び食事をしていただくための取組みです。

  • 普通食

  • ソフト食